健康のコラム・病気の話
東京における今年のスギ花粉の飛散量は平年よりやや少ないと予想されております。しかし、飛散の仕方によっては症状が強くなることもありますので、ご注意下さい。
花粉症は、早めに治療を始めると、発症の予防や、症状の悪化を防ぐことができます。そのため、症状がでていないうちや症状が軽いうちから医療機関を受診されることをお勧め致します。
都内の今年の飛散開始日は、2月10日前後と予測されておりますが、1月下旬の気温の状況によっては早くなる可能性もあります。いずれにしても、早めに受診されることをお勧め致します。
ヒブ(Hib)ワクチンはヒブ(Hib)髄膜炎を予防するワクチンです。ヒブ(Hib)とは、ヘモフィルスインフルエンザ菌b型という細菌のことです。最初に発見されたときにインフルエンザ感染者から発見された為、この“インフルエンザ菌”という名前がつきましたが、皆さんの知っているインフルエンザウィルスとは全く違います。ヒブ(Hib)髄膜炎は、その約5%が死亡、約25%に後遺症が残るという非常に予後の悪い感染症であり、毎年約600人の小児が発症しています。
新生児では母親からの移行抗体に守られているため発症は少ないのですが、3~4ヶ月齢になると移行抗体が消失し罹患率が高くなります。乳児期からの集団保育では特に注意が必要です。2~3歳からは除々に自然免疫が発達し、あるいは不顕性感染により抗体を獲得することで発症率は低下し、5歳を過ぎると発症しなくなります。
したがって、ヒブ(Hib)ワクチンは生後2ヶ月から5歳までの間に接種する必要があります。
ヒブワクチンの接種は、かかりつけの小児科で接種を受けることができます。標準的な接種スケジュールは、生後2ヶ月齢以上7ヶ月歳未満で開始し、4~8週間の間隔で3回接種します。その後おおよそ1年の間隔をおいて1回追加接種します。標準的な接種スケジュールの接種開始年齢を過ぎていても5歳までは接種することができます。なお、この時期は百日せきジフテリア破傷風混合(DPT)ワクチンの接種時期でもありますが同時接種が可能です。
詳しいことは、かかりつけの医師にご相談下さい。